ミッチェれば

役者・池田三千世な生活について。

ほくろの数を教えてよ

昨日自分の背中にあるほくろの数をはじめて知りました。
背中って実は体の中でも付き合いの浅い地域というか、近くにいるけど意外とこの人の事知らなかったなっていう。
そんな存在。
今回をいい機会としてもう少しお近づきになってみようと思います。

あ、色っぽい話じゃないです。


そんな私が最近大切に大切に読んでいる本。

『孤独な夜のココア 田辺聖子
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恋愛短編集です。
大体昭和50年代頃が舞台なのだけど、古さは不思議と感じない。
女性の物の捉え方や気持ちって大体いつの時代も共感できるものがあると思う。
ほろ苦い話が大半だけど、非常にさらっと書かれていて、流れている時間が穏やかで心地いい。
一気に読むのが勿体無くて、毎日ほんのちょっとずつ、ほんのちょっとずつ読み進めて1週間。

特に話を締めくくる一文が好きなのが多かったなあ。

「りちぎな私は、私のもくろみをりちぎに実行することしか考えていない」

「恋というものは、生まれる前がいちばんすばらしいのかもしれない」

「ひなげしの家は、いまは人手に渡った」

「世俗の風が舞い込んだとき、その幸福は石になったのだ」

「カッとなって怒れた日は、悲しみを知らない日だったのだ。」

久しぶりに物語を愛でたと思う。

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春雨。